前節バーンリー戦の痛い引き分けにより、最多勝ち点を獲得するためには残り3戦全勝が必要となったリヴァプール。
第36節はエミレーツ・スタジアムに乗り込んでのアーセナル戦。クロップ就任以降は無敗、1試合平均3ゴール以上とお得意様にしている相手ですが、カップ戦の出場権確保に向けてモチベーションはアーセナルの方が上かも。
とはいえ今シーズン絶不調のアーセナルには勝っておきたいところですが…
スタメンと結果

ここ数試合はターンオーバーにより若手の起用もしてきましたが、最多勝ち点記録を見据えて現状組めるフルメンバーでのスタートとなったリヴァプール。
一方週末のFAカップ準決勝に向けてオーバメヤンやセバージョスといった主力を温存してきたアーセナル。
相性の良さからも大差で勝利…としたかったのですが2-1の敗戦、残念すぎる結果となってしまいました。
1st HALF ミスもするよ、人間だもの。
- 03分ボランチ2枚の脇を突く
守備時にSHの2枚が一列下りて5バックを形成する【3-4-3】のアーセナル。
ジャカとトレイラのボランチ脇のスペースを上手く使えるかがポイントになりそうですが、早速アレクサンダー=アーノルドからロバートソンへ、質の高いサイドチェンジで攻撃を仕掛ける。
- 11分フィルミーノ惜しい!
GKマルティネスのロングフィードがカットを狙っていたフィルミーノの足当たってボールはゴールの方へ、しかしポスト直撃で惜しい。
入っちまえばよかったのに。
- 20分
GOALマネのゴールで先制!ロバートソンのクロスにマネが合わせて先制!
フィルミーノのパス出しのタイミング、ロバートソンのDFの背後を取るランニングにマネのマークを外す動きといい完璧! お見事!
- 26分
~
30分アーセナルのビルドアップ完封リヴァプールのプレスが機能してアーセナルのビルドアップを完封。この辺りまでは追加点も時間の問題と思ったんですが…
- 32分
GOALファン・ダイクのミスからラカゼットが同点ゴールネルソンのプレスを受けてファン・ダイクが珍しいバックパスミス。ボールを奪ったラカゼットがアリソンを交わしてゴール。ミスから同点弾を奪われます。
ファン・ダイクらしからぬミスからの痛い失点。懸念されているモチベーションの低下が顕著に見えます。
- 44分
GOALまた最終ラインのミスからネルソンの逆転ゴールロバートソンのスローインを受けたアリソンのパスをラカゼットがカット、クロスにネルソンが合わせて逆転ゴール。
ロバートソンの雑なスローインに、中途半端なアリソンのパスと正直気が抜けているようにしか見えない。
クロップもこの表情
- 45分2-1と逆転され前半終了
完全に試合を支配しながらもミスによる失点で逆転を許し前半を終了します。
同点にされるまではアーセナルのビルドアップをほぼ完封。ジャカとトレイラのボランチ脇のスペースを利用することで、フィニッシュまで行けずとも上手くボールを支配して攻撃を仕掛けられていたと思います。
しかし優勝のプレッシャーから開放されたことによる気の緩みというのは、無意識のうちに出てしまうんですかねぇ。
2nd HALF 南野躍動、でも点が遠い。
- 49分シュート連発、入らねぇ
フィルミーノとマネがサイドでボールを運んでクロス。
アレクサンダー=アーノルドのシュート! サラーにぶつかる。
こぼれ球をロバートソンがシュート! DFに弾かれる。
からのサラーのシュート!DFに弾かれる。
入らねぇ… でも後半開始早々気合を入れ直した模様
- 53分鉄板パターンもゴールネット揺らせず
ファン・ダイクのロングフィードを受けたアレクサンダー=アーノルドが深い位置からクロス。
上手くマークを外したサラーがシュートを打つもマルティネスに弾かれてゴールならず。
鉄板パターンでもだめか。
- 57分オーバメヤン、セバージョス、ウィロック投入
アーセナル本気で勝ちにきとる。
- 61分南野&ケイタ投入
フィルミーノとオックスレイド=チェンバレンを下げて南野とケイタを投入。
南野今日はやりそうな顔。
- 62分
~
66分南野躍動するもゴールが遠い…マネからの縦パスを引き出してからのシュート。浮き球でのサラーへラストパス。
そしてゴール前でファン・ダイクからのパスを受けてシュートチャンス。
投入から何分かは移籍後最もチャンスに絡めていたと思います。でもあと一歩、この一歩が本当に大きいんだろうな。
- 83分オリギ&久しぶり!シャキリ投入
ほぼハーフコートゲーム状態で試合を進めるも点が取れないリヴァプール。
ワイナルドゥムとサラーを下げてオリギとシャキリを投入。オリギがトップ、南野トップ下の【4-2-3-1】へと変更。
シャキリひっさしぶり! 出れば点を決めるイメージなので期待。
- 90+5分2-1のまま試合は終了
終了間際、アレクサンダー=アーノルドの惜しいシュートはあったものの、結局2-1のまま試合は終了。
ベストメンバーで挑み勝ち点記録を狙いに行くというクロップの意志とは裏腹に、ミスによる失点で気持ちが切れてしまったように感じました。
ファン・ダイクとアリソンという屋台骨のミスが大きく関与した2失点でしたが、この2人を誰が責められようか。出ずっぱりで今まで防いでくれていた失点を考えると攻撃陣に期待したかったです。
後半アーセナルが完全に引いて守り始めてからは、得点の匂いがしたのは南野投入直後の数分間のみ。だからこそ南野には結果を出してほしかった。
ほぼ間違いないだろうと思っていた最多勝ち点記録更新も無くなってしまいましたが、今シーズンあと2試合残っています。
来シーズンにつながるポジティブな試合をしてほしいですね。
個人的にはフィルミーノと南野が縦関係に並ぶ【4-2-3-1】も見てみたい!
戦術考察
スリーバックのシステムを採用するアーセナル。
守備時にはサカとソアレスの両SHが一列下りて最終ラインを5枚にしますが、ペペとネルソンの両WGが高い位置を保っていることも多く、ボランチ脇のスペースを使っての攻撃がメインとなりました。

アーセナルの右サイド、ホールディングとソアレスの経験の薄さもあってこの日はロバートソンが躍動。
ボールタッチは128と両チーム合わせて最多、キーパスも6とこちらも最多となっています。
得点のシーンもロバートソンとソアレスの競り合いによって生まれたスペースで、ワイナルドゥムとフィルミーノがボールを運び、最後はロバートソンのクロスにマネが合わせる形で生まれました。
後半はアーセナルが引いてきたため前半ほど効果的に使えず。やはりミスでの2失点が大きく響く結果となりました。
データで振り返る

平均ポジションとヒートマップ
出典:WhoScored.com
ほぼ相手陣内に押し込みスタッツも圧倒。
しかしこちらのミスとはいえ枠内シュート2本を両方決められたのに対し、シュート24本、枠内8本打ちながら1つしか決められなかったリヴァプール。
厳しい結果となりました。