開幕3連勝で迎えた第4節は、ヴィラパークに乗り込んでのアストン・ヴィラ戦。
この試合前にチアゴとマネの新型コロナウィルス感染が発覚…今シーズンは各チーム最大の敵はコロナになりそうな雰囲気です。
ともに連勝数を伸ばしたい一戦の振り返り!
スタメンと結果

何度見ても衝撃的で吐きそうなスコア…
チアゴとマネが新型コロナウィルスに感染、もともと怪我で離脱中のヘンダーソンに加え、練習中の怪我によりアリソンも欠場。
主力の離脱が相次ぐ中迎えた第4節は、リヴァプールの悪い部分がもろに出てしまい散々な結果になってしまいました。
1stHALF リヴァプールの弱点が露呈
- 4分
GOALビルドアップミスから失点アドリアンからゴメスへのパスがミスパスとなり、グリーリッシュがボールを奪うと、ゴール前のワトキンスへ横パス。これをワトキンスがあっさり決めてアストン・ヴィラが先制。
- 14分ケイタ、サラー、フィルミーノで崩してチャンス
ディフェンス陣に危ないシーンが目立つなか、攻撃はスリートップにケイタが絡んで躍動。
ケイタの縦パスをサラーが楔で受けると、裏を取る動きのフィルミーノへスルーパス。シュートはGKに阻まれるもいい崩し。
- 20分フィルミーノ単独突破からシュート
左サイドでロバートソンのパスを受けたフィルミーノがエリア内を一人で突破。ニアを打ち抜くイメージのシュートはGKのセーブに阻まれてゴールならず。
ここ最近フィルミーノの得点力が落ちすぎているのが気になります。
- 22分
GOALワトキンスの突破からゴールリヴァプールの弱点となっているアレクサンダー=アーノルドの裏スペース。ここをグリーリッシュとワトキンスで崩されて失点。
- 33分
GOALサラー反撃の一発ジョタからのパスを受けたケイタのシュートはブロックされるも、こぼれ球をサラーがダイレクトで合わせてゴール。2:1と1点差に詰め寄ります。
- 35分
GOALマッギンのゴールで3:1アストン・ヴィラのコーナーキックをクリアしたボールがマッギンの元へ、これをマッギンがダイレクトでシュートすると、ファン・ダイクに当たりコースが変わってゴール。
1点差と詰め寄った直後の不運な形での失点。このあたりからこの試合マジでやばいかもという雰囲気に。
- 39分
GOALワトキンスハットトリックで4:1アストン・ヴィラのフリーキック。リヴァプールのラインの裏をうまく取ったトレゼゲが折り返したボールを、ワトキンスが頭で合わせて前半だけでハットトリック。3点差に広げられます。
散々な内容となった前半はこのまま4:1で終了。
GKのエラー、アレクサンダー=アーノルドの裏スペース、セットプレー時の守備対応と、リヴァプールの弱点を突かれまくっての大量失点。アリソンという存在の大きさをまざまざと見せつけられる前半となりましたが…悪夢はこれで終わらず。
2ndHALF 膿を出し切って次の試合へ
- 45分ケイタに代えて南野を投入
もう点を取るしかないリヴァプールはケイタに代えて南野を投入。ポジションはそのままIHへ、直後からサラーとの連携でルイスにイエローを出させるいい動き。
- 55分
GOALゴメスのパスミスから失点ゴメスからワイナルドゥムへのパスがカットされると、そこからグリーリッシュ、バークリーとつながり、バークリーの放ったシュートはアレクサンダー=アーノルドの足に当たってコースが変わりゴール。
本日2度目のディフレクションによる不運なゴール。ただその前のパス回しが雑すぎる。
- 60分
GOALサラー本日2ゴール中盤でボールを奪うと、フィルミーノからサラーへ最高のスルーパス。これをサラーがGKの動きを見て冷静にゴールへ流し込みスコアは5:2。
この試合サラーだけは本当に気持ちが入っていました。やっぱエースはサラーだわ。
- 61分カーティスIN、システムは【4-2-3-1】へ
ゴメスが下がりカーティスが入ると、ファビーニョが一列下りて南野がトップ下に入る【4-2-3-1】へシステムチェンジ。
ゴメスは失点に直接絡むミスも含め、かなりひどいパフォーマンスでしたね。調子のムラが無くなると文句なしのファーストチョイスなんですけどねぇ。
- 66分
GOALグリーリッシュゴールで6:2ボールロストから最後はグリーリッシュにシュートを打たれ、またディフレクションでゴール。ディフレクションゴール3回目、もう笑うしかない。
- 75分
GOALグリーリッシュの2点目で7:2失点覚悟で前がかりに攻めるリヴァプールに対して、ブロックを敷いて完全裏狙いのアストン・ヴィラ。グリーリッシュの抜け出しについていけずあっさり失点。
悪夢のような試合はこの後バー直撃弾を浴びながらも7:2で終了。
原因はなんでしょうか。いろいろ重なってしまったと思います。
試合直前でのチアゴとマネのコロナ感染、ファン・ダイクの勤続疲労、大黒柱ヘンダーソンの離脱。一番はアリソンの離脱ですかね。直前の練習で怪我をしたらしくもっとも想定していなかったものでしょう。
ハイラインのリスクを一手に担ってくれていたことが完全に明るみになった気がします。膿をすべて出したと割り切って切り替えるしかないですね。
代表ウィーク明けはエヴァートンか、やばそう…
戦術考察
7失点での敗戦という衝撃の内容となってしまった今節。
今まで騙し騙しやってきたリヴァプールの弱点が、完全に浮き彫りになった一戦ともなりました。
まずはコンパクトなブロック敷かれたときの攻めての少なさ。早い時間に2点のリードを許すことで、常に【4-4-2】のコンパクトな守備対応を見せるアストン・ヴィラを相手にすることになったわけですが…

チアゴの不在
コンパクトな守備対応の相手に対しては、両SBのクロスやファン・ダイクからの正確なロングフィードが武器となっているリヴァプール。
ただ、どうしても外でボールを回す時間も多くなるため、中央でボールを持てるようにと獲得したチアゴがコロナで離脱というアクシデント。
ヘンダーソンの不在
両SBのクロスや後方からのロングフィードは、当然相手DFに跳ね返されることも多く、その際のセカンドボールを回収して2次攻撃3次攻撃とつなげていくのがリヴァプールの鉄板。
このボールを回収する局面において、大きな役割を担っていたのがヘンダーソン。チームが劣勢時に鼓舞をする役割を含めても、ヘンダーソンの不在の影響は相当大きいでしょう。
アリソンの不在とファン・ダイクの疲労
攻め込んだ後のセカンドボールが回収できないとき、ディフェンスラインのずれから裏を取られ、後方の広大なスペースがまるまるリスクになりますが、そのときアリソンのポジショニングとセーブに何度も救われてきました。
直近のアーセナル戦でもスコアやスタッツだけ見ると快勝でしたが、実際は裏を取られてのアリソンのセーブにより3点分くらいギリギリで失点を防いでいます。
そして気になるのがファン・ダイクのパフォーマンス。カップ戦を含めてほとんどの試合に出場。判断力や瞬発力が落ちている印象です。
アストン・ヴィラの狙い
グリーリッシュを中心にこれらのリヴァプールの弱点を的確に狙い、最短ルートでゴールへ向かうアストン・ヴィラの戦い方も素晴らしかったですね。開幕から連勝なのも納得でした。
データで振り返る

平均ポジションとヒートマップ
出典:WhoScored.com
ポゼッション、パス数、コーナーキックにオフサイドだけが相手上回るという、攻め手を欠いてカウンターを受ける典型的なスタッツとなってしまいました。