アストン・ヴィラ戦での大敗と、前節エヴァートン戦での引き分けにより2試合連続勝利なしのリヴァプール。
いよいよ始まったCLではアヤックスにオウンゴールでぎりぎり勝利と少し失速気味ではありますが、プレミア第6節はいまだ勝利のないシェフィールド・Uとの一戦。毎度苦労させられる相手ですが結果はどうなったのか。
スタメンと結果

アリソンが復帰したものの、前節の負傷により今シーズン中の復帰が絶望となってしまったファン・ダイク。マティプも肝心なときにまーた怪我をしており、ファビーニョがCBの位置に入ります。
さらにジョタをフロントスリーと一緒に起用した【4-2-3-1】のシステムに変更。
対するシェフィールド・Uはリヴァプールから移籍したばかりのブリュースターがアンフィールドで初スタメン。こちらにも注目!
1st HALF VAR疑惑のPK
- 01分マネ→サラーでさっそく決定機
【4-2-3-1】のシステムを採用したリヴァプール。ロバートソンがシェフィールドの右WBを釣り出したスペースをマネが使い、1トップに入ったサラーへと決定的なパス。ゴールにはなりませんでしたがさっそくいい形!
- 02分アレクサンダー=アーノルドの意表を突くFK
ハーフウェーライン手前、自陣でFKを得ると、GKの動きを見たアレクサンダー=アーノルドがゴールを直接狙うロングシュート。
枠に行ったボールは惜しくもラムズデイルに阻まれますが、シャビアロンソの超ロングシュートを彷彿とさせるシーンにテンションが上がります!
- 13分
GOALちょっと厳しすぎなPK判定でシェフィールド・Uが先制この日はCB起用のファビーニョが、ペナルティエリアのライン上ぎりぎりで相手を倒してPK献上。これをベルゲが決めてシェフィールド・Uが先制。ファウルはエリア外のようにしか見えんけど…しょうがない。
- 16分ジョタの突破からチャンス
右サイド後方でボールを受けたジョタが、中央のフィルミーノ、そして最前線のサラーとワンツーをしながら突破。最後は倒されてFKをゲット。
ジョタの起用とシステム変更による攻めの形がよく分かるシーン。
- 23分オズボーンのスーパーボレーをアリソンがビッグセーブ
バルドックに右サイド突破を許しクロスを上げられると、どフリーで走り込んだオズボーンが点で合わせるスーパーボレー。これをアリソンがビッグセーブでしのぎます。
- 41分
GOALフィルミーノ待望の今シーズン初ゴール!ヘンダーソンのクロスにマネが頭で合わせてシュート。これはGKに弾かれますが、こぼれ球をフィルミーノが押し込み同点。今シーズンもゴールだけが遠かったフィルミーノに嬉しいシーズン初ゴールが生まれて試合は振り出しに。
今シーズン勝利無しとは思えないほどシステマチックな守備と、人数をかけての攻めをみせるシェフィールド・Uに苦戦した前半。相手の決定力の無さに助けられる形にはなりましたが、1-1の同点で前半を折り返し。
ファンダイクを欠く守備陣には若干冷や冷やさせられましたが、先発起用のジョタがサラー、マネ、フィルミーノの3人と絡む新しい攻めの形には期待できそう!
2nd HALF 決定力の低さに助けられつつ勝利
- 47分ベルゲの落としからバルドックのシュート
右サイドを崩されてランドストラムがクロスを上げると、長身のベルゲが落としてそこに走り込んだバルドックがシュート。シェフィールド・Uのデザインされた攻めが非常に怖い…決定力の無さに助けられっぱなし。
- 54分ブリュースター交代
先日リヴァプールを去りシェフィールド・Uに加入したブリュースター。リヴァプールのトップチームでの活躍を期待していた選手だっただけに、スタメン起用でどんなプレーを見せてくれるのか楽しみでしたが、見せ場は作れずじまいでしたね。
活躍されても困るっちゃ困るわけですが、早々の交代でちょっと複雑な気分。
- 61分サラースーパーゴール…はVARで取り消し
アレクサンダー=アーノルドの後方からのクロスを、スーパーなトラップで受け取りダイレクトでゴールに流し込んだサラー。絶好調エースのスーパープレーでしたが…
VAR判定の結果オフサイドで取り消し。VAR嫌い。
- 64分
GOALジョタのヘディングで文句なしゴールマネのクロスにジョタが頭で合わせてゴール!VAR取り消しでモヤモヤした気分を一瞬で吹き飛ばしてくれる最高のゴールで逆転に成功!
- 80分今日はゴールが遠いサラー
エリア内でワイナルドゥムからボールを受け取ったサラー。絶妙なタッチでDFを交わしてシュートするもポストにヒット。タッチのしなやかさからもコンディションはばっちりのようですが、ゴールが遠い。
- 83分南野&ミルナー投入で締め
ジョタに代えてミルナーを、フィルミーノに代えて南野を投入。ジョタが結果を出してアピールする中、結果を出したい南野ですが残念ながらアピールならず。
昨シーズンの対戦時と同様に、膨大な運動量と質の高い攻めの形を見せてくるシェフィールド・Uに大苦戦。SBの裏スペースからマイナスのクロス、2列目の選手が飛び込んでシュートという準備してきたであろう攻撃に、何度もヒヤッとさせられましたが、復帰したアリソンのスーパーセーブに助けられながらPKの1失点で凌ぎました。
点がよく入り順位表もカオスになっている今シーズンのプレミアリーグ。一戦一戦がマジで気の抜けない戦いになっていますね。
ところで、この試合ジョタのゴールがリヴァプール通算9,999ゴールになったそうで、次のゴールが10,000ゴールになるようです。南野決めちゃえよ。
戦術考察
非常に高い位置からプレスを仕掛けてきたシェフィールド・Uでしたが、プレスのキーマンとなったのは両WBのバルドックとオズボーン。この二人の運動量には非常に手を焼きました。

リヴァプールのビルドアップ時、シェフィールド・Uは3人のCBと中盤3人で中央を固め、2トップのブリュースターとマクバーニーが、この日2ボランチでのスタートとなったワイナルドゥムとヘンダーソンへのパスをカバー。
フリーのロバートソンやアレクサンダー=アーノルドへボールが渡ると、WBが前からプレスを積極的に掛け、ボールを戻させるタイミングで全体を押し上げます。
このときにプレスさえ回避できれば、わずかに空いたサイドのスペースから攻撃を仕掛けられたリヴァプール。両サイドの攻防は非常に見応えのあるものになりました。
データで振り返る

平均ポジションとヒートマップ
出典:WhoScored.com
シェフィールド・Uは高い位置からのプレスを積極的に仕掛けてきましたが、特に両WBの高いポジションマークを見ても明らか。
共に前へ前へと、まずはゴールへ一気に向かうスタンスでスピード感のある試合内容になりました。
どちらもシュート数は二桁を超えましたが、枠内シュート率はリヴァプールが約30%に対してシェフィールド・Uは約15%と半分。このあたりの決定率が勝敗を分けました。