ザルツブルクの南野がリヴァプールに移籍するかも。そんな噂話が噂話ではなくなりそうなくらい現実味を帯びてきた。チャンピオンズリーグでのリヴァプール戦で一際輝きを放ち、壮絶な打ち合いとなった初戦のアンフィールドでは1ゴール1アシストを記録、2戦目もトップ下として常にリヴァプールの驚異でありつづけた南野。
試合後には海外のKOPたちによる「ミナミノとサインしろ!」ツイートのオンパレード。ここまではよくある風景でしたが、英BBCでも報道されていよいよガチっぽいぞ。
サッカーファンにとって贔屓チームの移籍話しほど楽しいものはない上に、日本人が絡んできてめっちゃそわそわ。実際のところ南野が入ってどうなるのか、いろいろと妄想してみました。
クロップリヴァプールのスタイルに合うのか?
クロップといえばドルトムント時代の「ゲーゲンプレッシング」により、戦術のトレンドをポゼッションサッカーからプレッシングによるショートカウンターへと移行させましたが、リヴァプールでももちろんハイプレス戦術を取り入れています。
クロップ本人もヘヴィ・メタルと表現するように、前線からの激しいプレスにより相手のボールの出しどころを限定し、さらに中盤と最終ラインまで連動したプレスでボールを刈り取り、一気にカウンターを仕掛ける。
ここ最近はリヴァプールに対して引いてくるチームが圧倒的に多いため、ポゼッションを織り交ぜつつになっていますが、重要な試合では開放したかのようにインテンシティの高い試合を繰り広げます。戦術理解度に加えてハードワークも必須となるクロップサッカー。
さらにSBが敵陣深くまで押し込んでクロスを上げたり、前線のマネやサラーが自陣まで全速力で戻り守備をする姿も当たり前。相手のペナルティエリアから自陣のエリアまでカバーする中盤の選手を、ボックストゥボックスなんて言ったりしますが、もはやフィールドプレイヤー全員がそれに当てはまってしまいます。
ザルツブルクは若手の選手を中心に、非常にコンパクトかつ連動したプレスにより、ショートカウンターを仕掛けて最短距離でゴールへ向かう攻撃的なサッカーが特徴。試合を見ているとクロップ時代のドルトムントを思い出します。
そんなザルツブルクにおいて、トップ下として前線からのプレスを仕掛けるきっかけをつくり、ボール奪取後はアジリティを活かしてゴールもアシストもする。
直近のリヴァプール戦ではフル出場し、チーム2位、全体でも2位となる走行距離で、スタミナもありハードワークも厭わない。
めっちゃリヴァプールに合うやん!!
それもそのはず、ザルツブルクといえばドイツのライプツィヒとともにレッドブル傘下のクラブですが、レッドブル・グループの サッカー開発部門責任者であるラングニックは、今やクロップの代名詞となっている「ゲーゲンプレッシング」の生みの親。合わないはずがないんです。
攻撃的なポジションを複数こなすことができる上に、献身的で守備もサボらずスタミナも抜群! 恐らくクロップ好みの選手であることは間違いなし。問題なく行けるでしょう!
ポジションはあるのか?
サッカーのスタイル的には問題なく適応できそうですが、そもそもポジションはあるのか。
リヴァプールの基本布陣は4-3-3、中盤にアンカーを1枚置いて、IHを左右に2枚、前線に3枚を並べるスタイルを取っています。
ザルツブルクは4-2-2-2を基本布陣として、南野は右サイドハーフを任されることが多く、4-4-2のダイヤモンド型布陣でトップ下を担うことも。そして日本代表では4-2-3-1のトップ下としてほぼ不動のスタメンとなっています。
ストライカーの後ろ、いわゆる1.5列目の位置でチャンスメイクを行いつつ、ゴールも狙うシャドーストライカー的な役割が最も能力を発揮できるポジション。
ただリヴァプールの布陣に合わせるとぶっちゃけポジションが無い… IHを任せるにはさすがに守備力が心配だし、突破力はあるので右のウィングもありかもしれないけど、現状それだとサラー、シャキリに次いでの3番手。
試合の中で行き詰まると4-3-3から4-2-3-1へとシステムチェンジを行い、サラーがトップに入り、フィルミーノがトップ下になる場面もちょくちょくありますが、その状況下でさらにフィルミーノを温存したい時という、かなり限定された場面でしか適正ポジションでの起用はないかも。
攻撃的なポジションならどこでも任せられる選手ではありますが、昨シーズンのCL覇者であり、今シーズンはプレミアリーグを独走中。ここ最近で言うとペップバルサやハインケスバイエルン並のクオリティを持つチームにおいて、適正ポジション以外での起用は茨の道になりそうです。
試合には出られるのか?
贔屓のチームに初の日本人選手が来るかもしれないなんて、サラーやマネと連携してゴールを奪ったり、ファビーニョとのパス交換で相手のプレスを掻い潜ったりなど妄想もはかどります。
ですが、実際のところ試合には出られそうなのか。南野が起用されるとすれば、プレースタイルもポジションも似ているフィルミーノのバックアッパーとしての出番がやはり濃厚となりそうです。
リーグ戦にCL、国内カップと試合数も多い上、フィルミーノの場合はブラジル代表でも重要な試合でのスタメン起用も多く、常に疲労が心配でした。
替えの効かない選手だらけのリヴァプールにおいて、その筆頭ともいえるフィルミーノと近い仕事ができるのであれば非常に重宝されそうです。フィルミーノがいない試合は内容が散々になることも多かったですし、最近は蓄積疲労の影響かパフォーマンスも落ちている印象。
リーグ戦では70分~80分前後でフィルミーノと代わって入ることがメインになるでしょう。CLでの勝ち抜けがかかった重要な試合前に、下位チームとの試合があればスタメンでの起用もあるかもしれません。
さらにFAカップやカラバオカップといった国内カップ戦に勝ち残っていれば、ターンオーバーでの出場は濃厚。正直国内カップはどうでもいいと思っていましたが、もし南野が来るならしっかりと勝ち残って欲しい笑
とはいえ、攻撃的なポジションでの出場を争う直接的なライバルとしては、オリギ、シャキリ、チェンバレン、ララーナ、ケイタ…と出場さえすれば結果を出す選手ばかりだし、これまでの実績に加え、プレミアリーグでの経験値も段違い。安定した出場機会を得るのは大変だ…
個人的にはめっちゃアリ!
いろいろと検証というか、妄想をしてみましたがリヴァプール南野が誕生するならすごく楽しみです。リヴァプールファン目線から見て、ザルツブルクで一番脅威になっていたのは南野ですし、ガチのリヴァプール相手にあれだけのプレーができるなら、プレミアへの適応もスムーズに行きそうな気がします。
戦力として十分期待ができる上に、プレシーズンマッチでの来日やオフィシャルサイトの日本語化、YouTubeチャンネルの日本語字幕追加といった恩恵も受けられそう。
ミナミーノサン、さぁ早くサインを!!
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